「ちょっとぉーーめーたんっ私の酒のめにゃいの!?」


「そーですよ、ここはぐいっと男気見せてくださいよ」


「そーらそーぉら」





私の右側からビールの缶を押し付けてくるりり。


そしてさりげなくりりの逆側から逃がすまいと私の逃げ道を立つように、笑顔で座っている光輝少年。



なんとも面倒くさい二人のうち、片割れは見事年齢制限を満たしているのに任せて酒をかっくらった果てに酔っぱらいとかしている。
未成年がいるというのに何たることだ。





ていうか、何だこの状況。





たっぷりため息をつきながら改めてテーブル周辺を見ると、酷いありさまだ。


潰れた空き缶と空いたお菓子がそこいらに落ちている、なんて惨状。
テーブルの上にはつまみが並び、さきいか、割きチーズ、ビーフジャーキー、柿ピー、おせんべい、クラッカーと色々なんか無駄にありすぎだ。




何やら酒とお菓子とつまみは、すべてりりが私たちが帰ってくる前に揃えておいたそうな。

なんだ、酒盛りして慰めてもらう計画勝手にたてていたのなら、気を使う必要なかったじゃないか、くそ。



久しぶりの幼馴染のさりげない周到さが憎い。



隣から懲りずにのしかかってくるりりをにらむ。

が、酔っ払いには無効果だった。



ちっ。