そう考えると、納得ができる。タオルの件もそうだ。時間を止められるのを知って、うまく利用したのかもしれない。

 千紗の母親の件も確認ができないので、ウソを言っているかも知れない。

 もしかすると、千紗も時間を止められるのかもしれない。

 今、言えることはあれだけ田久万が暴言を吐いても、必ず千紗から何かアクションを起してくる。

 答えは一つだ。千紗も田久万のことが好きなのだ。

 これ以外考えられない。

 そうなると、田久万が告白するしかないのだ。

 もし、千紗が言っている男が現れなければの話だ。

 田久万は千紗がバイトしているコンビニに着いた。

 駅前とあって、人が多い。バス停に向かう者もいれば、タクシーに乗る者に買い物客もいる。

 にぎわっているのだ。

 田久万はコンビニに目を向けた。店内に千紗を確認した。

 まだ、時間はある。

 田久万は千紗がバイトを終わって、出てくるのを待つことにした。