義母は何をしにきたのだろう。印鑑をさがして、勝手に離婚届を届けるつもりだったのかもしれない。

 父親がいたら素直に離婚届けに印鑑を押したのだろうか。

 それに父親はどこに行ったのだろうか?

 疑問は残るが、今はそれどころではないことに気がついた。

 戸井田は千紗のことを思い出し、洋服を着替えた。