でも、実際の自分と逢った時 幻滅されてしまうかもしれない事が怖かった。事実容姿には自信がない。そんな事を考えていると
戸上:『何言ってるんだよ!俺は塔子に逢いたいんだ』
その言葉に、私は逢う事を決意してしまったのだった。戸上から電話をせず、逢いにも来ないのは 留学をする為にお金を貯めているかららしい。『アンタが来てよ』と どれ程言いたかったか…。
でも 今思えば、きっと 何度も何度も電話で会話をするうち、この時には既に 戸上を好きになっていたのだろう。逢って話した事もない相手だけに、戸惑っていたのも事実だった。