受け取った写真には、私と大介の肖像画が描かれていた。その裏には
『せめて、絵の中でだけは 一緒にいろ』
と添えられてあった。私は駅のホームで一人、声を上げて ただただ泣いた。
ムカツク程に眩しい朝日の中で、私達の恋は終わりを告げのだった。


あれから数年が経ち、私は少しだけ 大人になった。相変わらずバンド活動を続けているが、売れる兆しは見えないまま。戸上が知ったら、きっと呆れ顔で『アホか』と言うだろう。
今でも 雨が降る度に思い出す。戸上と過ごした あの日々を…。
一生懸命だった あの頃を…。


−Fin−