「理奈ちゃん…!」 沙希さんが私を止めに来た。 「落ち着いて…」 沙希さんが私を抱き抱え 外に連れていく。 沙希さんは私を 抱きしめてくれた。 涙があふれる。 やっと、 涙がでた。 「何かあった?」 言いたくなかったら 言わないでいいから そういう沙希さんに 私はさっき兄から貰った紙を見せた。 「母が、 私たちに手紙を残してて その中にそれが…。」 沙希さんは目を見開いた。 驚きを隠せないようだ。 沙希さんについてきた優一さんも 紙をのぞき込む。