死神の嘲笑

「この地に連れて来られた人間も同じなんです」

「どういうことですか? じ、じゃあ、健太も、リサイクルされてしまうんですか?」

「はい。優秀な死神が選んだ人材、という理由でリサイクルされてしまうんです」

椅子から崩れ落ちそうになった梓を、朱理が辛うじて支える。

「健太が、『無』の世界へ?」


頭の中が、真っ白になった。

どろどろとした液体状の物体が蠢いているように、梓は感じた。