死神の嘲笑

せめてアルバイトでもしよう、と思ってみたが、不眠症薬でなかなか合う薬が見つからない。

よって、起床時間がまちまちとなり、アルバイトは長続きしなかった。

つまり、一人では何もできない。


いわゆる『引きこもり』と化した朱理に、父は暴言をぶつける。

その度に、母は毅然とした態度で朱理の肩を持った。


しかし、母に頼りきっていた朱理は、彼女の変化に気付くことができずにいた――。