死神の嘲笑

時計に目を向ける。

三十分弱が経過した。


時間通りに戻らなければ、得体の知れない死神に何をされるか分からない。

恐怖の念が、朱理を立ち上がらせる。

が、身体がぐらり、とふらついた。

――立ちくらみだ。


この世界に来てから、薬を服用していなかったのだ。


堪えきれず、朱理はその場にうずくまった。