長い一日を終え、今はなぜか沖田さんの部屋で寝かせてもらっている。
時折、変な夢を見るのだ。
―――凜。凜。起きて。私の声が聞こえる?
誰?
――――私の名前は春風桜。あなたがいた時代からやって来たのよ。ほら、あの千本桜覚えてる?
う、うん。覚えてるよ。
だって、私はあの桜たちと育ってきたようなもんだよ。忘れるわけないじゃん。
――――そう、良かった。その千本桜の神なのよ、私。
あなたをこの時代に連れて来た理由を知りたい?
うん。どうして?
――――――それはね…
桜が薄くなっていく。
ちょっと待ってよ!理由を教えて!
桜が消えるのと同時に私は目を覚ました。
目の前にあったのは沖田の顔。
