「それにしては、似すぎてないっすか?」



同意する団員たちに、頷くミナト。
それについてはミナトも分からないが、確実に分かることはこのユリ姫とユーリが入れ替わってしまっているということだった。



「おまえが城から逃げた理由は、婚約か?」

「別になんだって良いでしょ。それに、私の替わりが城にいるんだったら、それで良いじゃない。姫なんてなりたくてもなれるもんでもないのよ?」



そう言って笑ったユリ姫。
怯える団員を余所に、ミナトは動いた。


「ユーリは俺のペットだ。」



殺気の籠もったその目にユリ姫は動けなくなる。
竦んだユリ姫を保護しておくよう団員に言うと、ユーリを助けに足を進めた。



「帰ったら躾直しだな。」



助けに……………………うん。





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