「ユリよ。今更婚約破棄だなんてどういうつもりだ?そんなことをしたらこの国が衰退してしまう。そのためにもハリー王子と結婚せねばならぬのだぞ。」


婚約破棄…?結婚……?…………ハリー王子と。
ハリー王子って誰!?

パニックになる私。
このままじゃ知らない理由で知らない人と結婚させられてしまう!!


「わ、私ユリじゃありません!ユーリです!」


「またそんなわかりやすい嘘をついて…。」

呆れた顔をするお后様。
いやあの本当なんですってば!!


「少し厳しいかもしれぬが、仕方ない。皆の者!ユリを部屋から一歩も出すんじゃないぞ。式の日まで一秒たりとも目を放すな!」


バッと敬礼する兵士たち。

え……嘘でしょう?




そうして私は数日間軟禁されることとなる。







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