「働かざるもの「食うべからずですね!わかりました行ってきます!!」………早く行け。」
脱兎のごとく食料集めに向かった私を、船長さんはふっ、と笑うとゆっくりと私とは別の方向に歩いていった。
「これはまさしく、たけのこ……!!」
下を向いて歩いていると、ちょこん、と生えていたそれは、私が大好きだったもの。
辺りを見回しても竹藪っぽいところはないけれど、それはどっからどう見てもたけのこだった。
「これはまさしく、松茸……!!」
どんどん発見されるキノコなどに私のテンションは最高潮。
見覚えのあるこれらに、私はうれしさを隠しきれなかった。
随分集めて、日が暮れる頃には大量のきのこの山ができた。
あとはこれを料理するだけ。
コックさんに任すのも良いけれど、自分で作りたいと自己申請した私はみんなの料理が出来た後、道具を借りて早速取りかかった。
完成品は思った以上に上手くできて、私料理の才能あったんじゃないかってぐらいおいしい。
ぱくぱくと食を進めていくと、後ろからひょいっと手が伸びてきた。
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