「あれ、この船って………!」
目の前の船はまさしく私たちがさっきまで乗っていた船。
アレンさんが盗んだって言ってたけど、もしかして……。
推測は正しく、どうやらこの海賊たちは船長さんたちに船を盗まれて航海出来なくなってしまった海賊だったらしい。
だから船長さんたちを恨んでたのか。
納得いく反面、私が連れ去られそうになったときに言われた言葉を思い出した。
この海賊団って、巷で噂の海賊団ってことだよね。
ってことは、強かったりするんだよね……。
なんでこんな危ない人たちから船盗んじゃったの船長さん!?
そして今まだ生きてる私すごい!
船の準備が出来たのかみんな船に乗り込んでいて、私も乗せられそうになる。
そのときの一瞬の隙をついて逆方向へ走り出した私は後ろばっか気にして前なんて見ていなくて。
思いっきり誰かに体当たりしてしまった。
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