「分かった分かった。そんなに言うならこうしよう。」
なんか前も似たようなことあったなぁだなんて考えると少し寒気がした。
あのときはペットだなんて言われたんだっけな。
ペット以上に嫌なことなんてないでしょ。
バンダナのお兄さんの話そっちのけで、どうやって逃げ出そうかなー、と考えている私の思考をショートさせたのはペット以上の衝撃だった。
「じゃあ、俺ユーリと結婚する。そしたらユーリは妻だから乗ってもいいだろ?」
にこっと私に笑いかけたバンダナのお兄さん。
そんなお兄さんに果敢に挑む一人の部下らしき人は言った。
「でも、この女連れてきたのって元々ミナト盗賊団の仲間だからじゃないですか!敵ですよ、敵!」
あ、なるほど私って重要参考人兼人質みたいなものだったのか。
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