「…………え?」 え、ちょっと待ってなんで飛び込むの!? よく見れば他の人たちも皆泳いで島に向かっている。 これって私も泳ぐってことなのか……? あんな長距離泳げる自信なんてなく、あぁ死んだな、と今までの出来事を振り返っていたとき、あろうことか船長さんは私の背中をぽんっと力強く押してきた。 ふわっとした浮遊感。 見つめる先には海……ではなく小舟。 とっさに受け身をとってみたけれど痛いもんは痛いのだ。 「ぐえっ!!」 変な声をあげた私の隣で船長さんは飄々と飛び降りてきた。 .