「海賊だったとしても、アレンさんたちはアレンさんたちですもんね。」
「………は?」
え?
二人して黙ってしまう。その沈黙を破ったのはアレンさんの方だった。
「海賊って、誰のことを言ってるっんすか?」
「え、だからアレンさんたちが……」
目をきょとんとさせてから、大爆笑したアレンさん。
あまりにひーひーと笑うアレンさんを睨みつけた。
「そう睨まないでくださいっすよー。確かにあの船は海賊船っすけど、俺らの船じゃないっすよ。盗んだやつっす。」
「盗…!?え、もしかしてアレンさんたちは、盗賊…?」
「っす!」
今まで仲良くなったと思ってきたけど、案外なにも知らなかったんだな、と少し切なくなる。
でもみんなのことを新しく知れて、なんだか心が暖かい気持ちになった。
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