「まぁ、自業自得っすよね。あんだけミナトさんを心配させたんだから。」


「心配って…。」


船長さんが私を心配して慌てふためく様子なんて想像できないのだけれど…。
思い浮かべては消えるその映像に頭を悩ませていると、アレンさんは笑って言った。


「ああ見えてもミナトさんは人一倍優しいんっすよ。強くて優しいから、みんなついていくんっす。」




船長さんがしたみたいに、くしゃくしゃと頭を撫でて去っていったアレンさん。


その後ろ姿を見ながらアレンさんの言う船長さんを想像してしまった。




「べつにお前が心配で助けに来たわけじゃねー。俺のペットが他のやつに尻尾ふってんのが嫌だっただけだ。」



……何故だろう、急激に寒気が。




優しい船長さんを想像してしまった私の頭の中は何故だか恐怖でいっぱいだった。






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