「やっ…………!」 落ちるうううううっ! 服着たまま泳げる自信ないのに! 船の枠に捕まろうとするけど、宙をかくだけの手。 ケビンさんと目は合っているのに、助けようとなんてしてくれるはずもなく。 し重力に従って、私の重い身体は海へと落ちていった。 意識が朦朧としている中、水の音とともに私を呼ぶ声が聞こえたと思うのは、空耳だったのだろうか…。 あ、私を呼ぶ天からの声だったのかも…。 そんなことを考えながら、朦朧としていた意識はそこで途切れた。 .