「あの、ここって……」 手を引かれてやってきた場所は旅船や貿易船でもない雰囲気を醸し出している船。 物音ひとつせず、立ち入っちゃいけない船なんじゃないかと不安になる。 でも、そんなことはお構いなしにずんずんと進ん行くケビンさん。 なにかおかしいと思った私は歩くのをやめた。 「…どうしたの?急に立ち止まって。」 「あの………本当に助けてくれるんですか?」 その言葉を聞いたケビンさんは急に笑い出したかと思うと馬鹿にしたように言い切った。 .