「呪いをといてくれたみたいだね。ありがとう。おかげで魔女の存在理由は消え、この世から魔女は消えた。だから、私にかかった呪いも消える。これでようやく家族に会えるよ、ありがとう。どうかお嬢さんに幸あれ。」


最後の方にいくにつれて、字が汚くなっていく。
きっと、呪いがとけて年齢が元に戻っていく中で、限られた力で綴ってくれたんだ。



手紙ぎゅっと握りしめる。
溢れてくる涙は、船長さんに乱雑に拭われた。




ちゃんとおじいさんの遺骨を埋める。
本当はおじいさんの家族と一緒の所に埋めてあげたかったけど、おじいさんの正体がわからないんじゃあそれは叶わない。

私が戻ってきたせいで、おじいさんは本当に死んでしまった。
これで良かったんだろうか。



「このじいさんも、浮かばれたな。」




私の気持ちが分かっていたかのように、そう呟いた船長さん。
その言葉は私を支えてくれた。





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