ペット化宣言



「じゃあ、なんで船長さんは今私のこと忘れてないんですか?」


「…なんでっすかねぇ?」



分かんないっす!と元気良く答えてくれるアレンさんに、聞く人を間違えたと反省する。
でも、その声は届いていたようで船長さんが分かりやすく説明してくれた。



「魔女にとって、契約とは絶対だというのは分かるな?
だから、俺は一生ユーリがこっちに戻って来れないことと引き替えに、記憶を渡した。でも、ユーリは戻ってきてしまった。その時点でもう魔女と俺との契約は破られたんだよ。」


なるほど、と納得する。
そっか、だから私のこと覚えててくれてるんだ。


戻ってきて忘れられてたら、きっと泣いてただろう。
心底安心していると、船長さんはさらに続けた。








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