「ユーリ!?」
船長さんに腕を引かれて着いていくと、たくさんの見知った顔。
怪我をしていたアレンさんに一瞬心配したけれど、元気そうで大きく手を振られた。
「ユーリ、良かったな。」
にこりと笑ってくれるカムイに笑い返す。
カムイには色々お世話になってしまった。
最初はいきなり結婚させられそうになったりもしたけれど、今となってはそれも良い思い出かも。
「もしミナトが嫌になったらいつでも来いよ。結婚してやるから。」
…………あ、まだ諦めてなかったんですね。
「誰がやるか。」
私が答えるより先に答えた船長さんにじんわりと心が温かくなる。
「ありがとう、カムイ!」
そう言って笑うとカムイも笑ってくれた。
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