「わぶっ!」 落ちた私だったけど、あまり痛くない。 周りをキョロキョロと見回すと、そこはカムイ海賊団のいた廃墟だった。 「早く船長さんに会わなきゃっ!」 ばっと起きあがろうとするけれど、床についていたはずの手がぐっと捕まれる。 びっくりして下を向いた私は、動きがとまった。 「………ユーリ、か?」 「船長さん……っ!!」 その顔に、私は思いっきり抱きついた。 .