「っ、ごほっ。」



軽くむせたミナトは迎撃体勢に入る。
そして懐に入ってきたカムイの頬を遠慮なく殴った。



「ってーなっ!なんで俺が殴られなきゃいけねーんだ!」


「先に喧嘩売ってきたのはそっちだろ。」


「は?」



本気で身に覚えのなさそうなカムイに、ミナトは攻撃の手を休める。
そして、近くにいた団員に確かめるように大声を出した。



「アレンは本当にこいつらにやられたのか?」




その言葉に罰の悪そうに頷く団員たち。
その答えから、ミナトは悟った。

先に手を出したのはこちらの方なのだということを。






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