団員たちに心配される中、ミナトは一人、ペンダントを手にしていた。



「こんなの何に使うつもりだったんだか。」



ペンダントを握りしめるとそのままポッケにしまう。
使うこともないだろうに、なぜだか捨てることもできずにいることに、ミナト自身不思議でたまらなかった。



不思議なことはまだまだあった。
団員たちがこそこそと話題にしているユーリという存在。
覚えのない増えた荷物。
それに、ふと口にしてしまう命令。



賊にやられて負傷していた団員たちも回復してきたところだし、この違和感も払拭したい。
そう思って、次の町へ行くよう団員たちに指示したのだった。







.