我ながら諦めが悪いと思う。 それでも、もしかしたらまた会えるかもしれない。一瞬でもいいから、会いたい。 そんな気持ちが抑えきれなくて、急いでその本を買うと、すぐさま作者について調べた。 書いた本はこれ1冊のみ。 崎坂伊織さん、という男の人が作者だと分かったけれど、訪ねようにも住所が分からない。 出版社に聞いてみても当然教えて貰えないし、これ以上何もすることができない。 せっかくこの本を見つけたのに…………。 ぎゅっと絵本を抱きしめる。 そのとき私の携帯が音をたてた。 .