「………ユーリ?」
酷く驚いた顔をしてる船長さん。
船長さんを驚かすなんて、私すごくないかな?
さっきの船長さんを狙っていた人は、既にアレンさんに捕まっている。
周りの様子を見るに、船長さんたちが勝ったことは明らかだった。
「無事でよかったです……!」
言葉を発すると、喉に何かがつっかえる。
ごほごほと出てきた咳は血も一緒に吐き出した。
「おまえ、なんでここにいるんだよ。ペット卒業って言っただろ?」
「……ごめんなさい。」
だんだん言葉を発することが苦しくなってくる。もしかしたら私、死ぬんじゃないのかな。
………一言で良い。どうしても伝えたい。
口を開いた私に船長さんは言った。
.



