いそいそとペンを動かす。
綴るのは、盗賊団のみんなへの言葉と、船長さんへの気持ち。



船長さんにとっての特別はエルちゃんだっていうのは分かってる。
でも、こんな気持ちになったのは初めてだったんだもの。



こんなことはきっと最初で最後なんだから、大切にしたい。


思わず長々と書いてしまったけれど、問題はこれを渡せるかどうか。
どうしようか迷って、とりあえず机の中に紙をしまった。





大分遅くまで起きてしまったと、日が昇り始めた様子を見て反省する。
ここには無理矢理私を叩き起こすような人はいないし、むしろ甘やかされてしまう。
そんなことされたら、どんどん堕落してしまうもの。



寝ようと布団に潜り込む。
しかし、すぐには寝つけない。


うだうだと目をつぶっていると部屋の外で誰かの話し声が聞こえた。







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