【魔女の生まれた日】
『あるところに、それはそれは平和な国がありました。この国では、新しい命が生まれると、みんなで祝福するという伝統的行事があり、皆この伝統を遵守しておりました。

そんな中、ある小さな農家に女の子が生まれました。農家の夫婦は皆に祝福されることを楽しみにしておりましたが、その日は国の王様とお后様の結婚記念日だったために誰からも祝福されることがありませんでした。

祝福を受けることのなかった女の子はすくすくと成長していきました。しかし、祝福を受けれなかったことによって女の子の存在は周りから否定され続けました。
それを庇っていた両親も、あまりの非難の声に女の子を隠すようになります。そうして一人ぼっちにされた女の子は悪魔とお話するようになりました。

悪魔の口車に乗せられた女の子は、自分の心と引き替えに様々な力を得ました。そうして、この町に初めて魔女が生まれたのです。』



ここまで読んで、魔女について考える。
女の子も、ただ寂しかっただけなんじゃない。

この子を魔女にしてしまったのは、周りの人たちなんだ。
寂しい心が、悪魔を呼んでしまった。


正直悪魔とかなんて信じられないけれど、女の子が不思議な力を持ったというのは本当らしく、次のページからはさらに残酷なことが書かれていた。





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