思わずにやけてしまう顔。
やばいやばいと思いながらも船長さんと目が合ってしまった。



「何にやけてるんだ。変な妄想でもしたのか?」


「してません!」


「というか、本見つけたなら盗んで来いよ馬鹿。」


「ぬ、盗んだりしたら泥棒じゃないですか!」



チョップをかまされた。


「おまえ、俺らが何か知ってるだろ?」

「……盗賊です。」

「おまえは俺のペット。ってことは?」

「………………盗賊?」


正解だ、とまたしてもチョップをくらわす船長さん。
当たってるならチョップやめてくださいよ!


私はチョップから逃れるべく自分のテントに逃げ込む。

「早く寝ろよ。」



船長さんはそう言うと、テントの中に入っていった。



「おやすみなさい。」



その声はちゃんと届いただろうか。
そのまま私は眠りについた。







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