「だから、ずっとミナトさんに会うのが夢で、探してたんだ!そしたら盗賊だっていうから最初はびっくりしたけど…でも、ミナトさんはミナトさんだしね。それに、今一緒にいる女があんたで良かった!あんた悪いやつじゃないっていうのが分かったし。それにミナトさんがあんた好きになるなんて想像出来ないし。」
あはっ、と笑う少女。なんか失礼なこと言われてる気がする。
でも、悪いやつじゃない認定されたのは少し嬉しかったり……。
それに、ここまで言うんだもん。
本気で船長さんのことが好きなんだ。
……この子になら、船長さんを任せられるかもしれない。
「いまさらなんだけど……名前教えてもらっても良い?」
すると少女は笑顔で言った。
「エルです!」
その笑顔は年相応のとても可愛らしい笑顔だった。
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