少女に連れられて黙ったまま歩く。
川の前についたとき、少女は座った。


「あんた座りなよ。」


お言葉に甘えて隣に座る。
これじゃあどっちが年上か分かったもんじゃないなー。

だってこの子怖いし……と少女の顔を見ると、ポロポロと涙をこぼしていた。



「えっ、どうしたの!?」

ひくひくと泣く少女の背中を優しくさする。
すると少女は泣きながらも話し始めた。


「ミナトさんは、あたしを仲間にする気なんてないんだ!だからあんたもあたしのこと見下して、そんな余裕かましてるんでしょっ?」


「いや、そういうわけじゃ……」


「じゃあ、なんであんたは女なのに仲間に入れて貰えたのよっ!」



しゃくりあげながら睨んでくる少女に、ちくりと胸が痛んだ。
ほんとに、なんで私はペットにされたんだろう。船長さんのただの気まぐれ?


「……分からない。でもね、私からこの場所を取ったら、居場所がなくなっちゃうの。」

「親の所に帰ればいいじゃん。」

「両親には、きっともう会えないから……」


お城で会った王様とお后様を思い出す。
姿形が一緒でも、中身が全然違かったんだ。

泣きそうになった私にギョッとした少女は、今度は私の背中を撫でてくれた。







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