しかし一方的な片想いに過ぎない。

正直重すぎる片想いだ。


あの子には同情する。まさか学校で畏れられてる“寺崎昴”に重度な想いを寄せられているとは思いもしないだろう。



「可哀想だな。美優紀ちゃ――――ぐぅえ」



前を歩く女の子の名前を呟こうとした途端首を締められた。思わず何かが潰れたような声が出る。昴は瞳孔を開かせて泣くも黙るような鬼の形相で威嚇してきた。