「きゃああ!!!」

皆と楽しい時間を過ごしていると外からなにやら悲鳴が聞こえてくる。

私たちは慌てて飛び出す。

「は、離してください!!」

「ああ?ひっく。おめえ芸者のくせにこの俺に逆らうのかあ?」

どうやら酔っぱらいたちにに女の子が絡まれているらしい。

「お願いです!!放して!!!!」

「てめえは黙って媚びをうっていりゃあいいんだよ!!きやがれ!!」

女の子が連れて行かれそうになり僕たちは飛び出そうとる。

その刹那男の前に誰かが立ちはだかる。

「お待ちんさい。」

「てめえはなんなんだ?ひっく。」

「俺らに逆らうんかあ?」

男の前に立ちはだかったのは沙織だった。

「旦那はんたち。媚を売っているなんて聞き捨てなりんせんなあ。」

扇で口元を隠しながら妖艶に微笑む。

「わっちたちが売るのは肌じゃなくて日々磨きあげた芸でありんす。そんなのもわかりんせん人たちはこっちから願いさげよ。」

「ああっ!?」

「生意気な女め!!!やっちまえ!!!!!」

俺らは今度こそ刀に手をかけて飛び出そうとする。

するとさっと沙織が蝶に目配せをする。

そしてこくんと頷き俺らの前で片手を広げる。