総「え?」

蝶「あのね、私ずっと前から思ってたの。」

いったん言葉を斬り、そしてまた紡ぎ始める。

蝶「私は総司の隣が似合う女性にはまだ慣れてないって。」

総「どうしてそう思うの?」

蝶「だって、私はあなたみたいに強くもなければ揺るぎない決意を持った女の子でもないもの。ただの、普通の女の子。この祈り姫の力が導いてあなたと出会えた幸せな御安御子。」

だからという前に僕はそっと蝶を抱きしめる。

総「まったく、蝶は馬鹿だなあ。」

蝶「え?」

総「僕の隣は君以外の人なんて似合わないんだよ。僕の隣が似合うのは君以外にはありえないんだよ?」

その強い意志を持った瞳も。

誰かのために一生懸命になれる強さも。

優しく僕を包み込んでくれる性格も。

すべてが僕は好きだから。

これ以上の女性には出会えないから。

僕はこのうまく伝えられないことばを抱きしめる強さに乗せる。

すると蝶は腕の中でこくんと頷く。