しばらくすると腕の中から寝息が聞こえてくる。

総「蝶?」

蝶「すーすー・・・」

どうやら眠ってしまったらしい。

沙「力を使って疲れたのね」

総「そうみたいだね」

僕はそっと蝶を抱き上げる。

沙「ねえ総司?」

総「なに?」

沙「蝶はあなたにいつも守られているから強くいられるのよ。あなたたちはお互いを支えあっている存在。それを忘れないでね」

僕は驚いて沙織を見つめる。

海のように深い温かさをもつ瞳に僕が映し出されていた。

総「本当に、沙織にも蝶にもかなわないよ」

土「さあて、帰るとするか」

土方さんの一声でみんなが歩き始める。

僕も腕の中の大切な存在を抱きしめながら歩き始めた。