隣を歩くように言ったのは、俺の方なのに……。
だけど、言ったことをすぐに後悔するハメになる。
ヒナの長い髪の毛が風に揺れて、甘い香りを運んできた。
シャンプーの香りか?
その香りが俺の鼻を優しくくすぐる。
気がつくと、そんな俺をヒナが顔を上げて、じっと見ていた。
急に余裕がなくなってきた俺は、それが顔にも出ていたのかもしれない。
頬に熱みたいなモノを感じた。
そんな自分の顔をヒナに見られたくなくて、ぶっきら棒に
「なにマジマジ見てるの?いいから早く案内してよ」
なんて…言ってしまった。
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