「もう、いい加減にしてっ!それに触らないでよ」 恥ずかしさでいっぱいになって、頬に触れるダイちゃんの手を勢いよく振り払った。 でも、ダイちゃんの手を振り払った後も あたしの胸の鼓動は速さを増すばかりで……。 こんなにも胸が大きな音を立てて速くなることをこの時、はじめて知った。 「いいから、早く礼拝堂に行こう」 うるさい胸の音を聞かれないように、先に1人で歩き出した…あたしの後ろで 「……冗談じゃねぇのに」 ダイちゃんがなにかを呟いたけど、その声はあたしの耳に届かなかった。