「いきなり、ヘンなこと言わないでよっ!」
お世辞ってわかってても
『かわいくなってて…』なんて
言われると、どう反応していいか…わからなくなる。
それと同時に…頬に熱を帯びていくのを感じた。
そんな困ってるあたしの様子を見逃さなかったのか、こっちを見て…ニヤッと笑ってるダイちゃん。
あたしのこと、からかってるの?
それとも…おもしろがってるだけ?
そう思ったら、今度はムッとした気持ちになった。
ちょっと拗ねた瞳でダイちゃんを睨むと、今度はダイちゃんが紅潮したあたしの頬を大きな両手でふんわりと包んで…
またもや、あたしの心音がおかしくなるようなセリフをこぼしたんだ。
「拗ねた顔もかわいいけどさ…。ヒナはニコッて笑ってるのが1番かわいいんだけどな」

