すると、いきなりダイちゃんの足の動きがストップした。
「あのさ、案内してくれるんだったら、せめて隣を歩いてくれないかな?」
あたしってば、昔の思い出に浸っちゃって、自分が頼まれたことをすっかり忘れてるしっ!
あたしが案内するのに、ダイちゃんが先に1人で歩いてたら意味ないじゃない!
ダイちゃん、怒ってる?
急いでダイちゃんの隣に走って行った。
どうか怒っていませんように──・・・
心の中でそう呟きながら、恐る恐る…ダイちゃんの顔を見上げてみる。
あれ…?
見上げた先にあったのは、ほんのり頬が赤色に染まっているダイちゃんの顔だった。
これって、廊下に差し込む真っ赤な夕日のせい…?

