そう言って俺が礼をして、屈めた姿勢を元に戻そうとした時 「あっ!!」 1人の生徒が 教室中に響くような悲鳴をあげた。 なんだ? 視線を前に向けると、女子生徒全員が俺に注目していて その中で…ただ1人だけ、立ってるヤツが俺の顔をじっと見て…いきなり ────こう呼んだんだ。 「ダイちゃん…?」 それは俺が幼い頃に呼ばれていた…呼び名だった。