ダイちゃんの強さも弱さも…全部。
心に受けた一生消えることのない深い傷もその全てを
ダイちゃんだから…あたしは好きになる。
「俺は昨日、怯えたヒナの顔を見た時……。昔、同じように怯えていた母親の顔を思い出したんだ。俺の中にも…親父と同じで汚ない血が流れてるんだよ!」
一生消えることのない…トラウマなのかもしれない。
それでも、全部を受けとめるって…もう決めたの。
「…ちがう。同じなんかじゃないっ!ダイちゃんは…世界に1人だけしかいないんだよ!それにダイちゃんの優しさはあたしが1番よく知ってるから」
どんなにつらい時も…ダイちゃんはあたしにいっぱいの優しさをくれたもの。
「────ヒナ…」
振り向いたダイちゃんの目から涙が1滴伝う。

