ダイちゃんはただ呆然としている。
「あたし、全然知らなかった。ダイちゃんとおばちゃんがそんなつらい思いをしていたなんて……」
想像をしただけでも、心が痛くなって…また涙がとまらなくなる。
あたしの口から予想もしていなかった言葉を聞いたダイちゃんは、完全に言葉を失っているような顔をしていた。
「どうして、なにも言ってくれなかったの?」
「言いたくなかった」
「あたしがあんまり小さかったから…言えなかったんじゃないの?」
────バンッ…!!
「そんなの関係ねぇよ!お前だけには…ヒナだけには…絶対に知られたくなかったのに!」
突然、目の前にあった机を叩き、ダイちゃんがはじめて本音をもらした。

