「……お願いだから離して」 混雑している電車の中で大きな声を出すわけにもいかず、小声で話をする2人。 「ゴメン。どうしても離したくない」 握られた手首から伝わる光貴くんの手が…とても熱い。 その熱さがあたしにも伝染するかのように、自分の体も熱く感じる。 どうにか自分の左手で光貴くんの手を離そうともしてみたけど あたしの握力じゃ及ばず…離すことができない。 そんな無駄な抵抗を光貴くんが、少し目を細めて笑う。 すごくかわいい笑顔だけど…… なにを考えているのか…さっぱりわかんないよ。