あたしが生まれて間もない頃…両親が思い切って、新しい住宅地に白い洋風の家を建てた時で
ちょうどそれと同じ頃…お隣に家を建てて、引っ越してきたのがダイちゃんの家だった。
それだけでも十分すぎるくらいの偶然だったのに…さらに偶然は続き
あたしのママとダイちゃんのママが中学時代、仲のいい親友だったなんて…嘘みたい。
そんなこともあり母親2人がすぐに意気投合しちゃって、早川家と森本家の2つの家に親密な交友関係が生まれた。
だから、うちのママがパートの仕事を始めようとした時も
『保育園に預けなくても、わたしがヒナちゃんの面倒くらい見てあげるわよ。それにうちには大地もいるんだから大丈夫』
そんなダイちゃんのママの優しい一言をきっかけに、自分の家と区別がつかないくらい…あたしはダイちゃん家に預けられていた。
そして、あたしの面倒をいつも優しく見てくれていたのが
早川大地(はやかわ だいち)こと…ダイちゃんだった。

