時計の針の音と、パソコンのキーを打つ音しかしない、午後7時のオフィス。 俺は次回のプレゼンのための資料作りに頭を悩ませていた。 そんな時に突然ドアが開き、明るい茶髪が見えた瞬間に俺は眉根を寄せた。 「こんばんはー拓海サン♪」 「……何だ、こんな時間に」 「拓海サンの車があったから寄ってみただけ~」 笑顔で手を上げ、いつもの軽い調子で歩いてくる遊馬を見ただけでどっと疲れが押し寄せる。 「あれ、今日は相川ちゃんいないんスね」 「…あいつは休みで実家に帰ってる」 「へぇ~…そうなんだ」