その言葉を聞いたら、

アタシは頬に一筋の冷たい何かが伝った
のがわかった。

すると、アタシは声を上げていた。

「うっ・・・うえっぐ・・・。」

みんなが号泣のアタシに視線を向けてる
のがわかった。

「ど・・・どうしたんだよ・・・。」

翼が愛羅の頭を撫でようとする。

すると、棗が翼の手をはじいた。


「好きな女の為に、命ひとつ掛けらんね
 え男が、愛羅に触んじゃねーよ。」


その棗の強い瞳に、アタシは見惚れてしま
った。

「・・・わかったよ。」

苦笑いをして、翼は夜の道を歩いて行った。