Devils angelS

「ライブおつかれ。」

「う・・・うん。ありがと。。。」

この微妙な空気。

好きじゃない。

【D&A】内じゃ、絶対にならない空気。

「・・・俺、先行ってるわ。」

棗が、タバコを地面に捨てて革靴のかか
とで潰すと、家の方面に歩こうとした。

「・・・また、逃げんのかよ。」

「あ゛?んだとゴラ?」

棗が翼の胸ぐらを掴む。
が、翼は顔色一つ変えず、動揺さえして
いない。

「そんな男とは思わなかったな。
 鈴木棗。」

まるで小馬鹿にしたような翼の一言。

アタシは、そのときの翼の顔が嫌い。

棗みたく、全然迫力もなく、まるで子供
のケンカのような口調。
翼の精一杯の口答えだろう。

が、棗にはそれが気に食わないらしい。

「俺も、女にそんな早く手ェだすような
 男とは思わなかったぜ、中本翼。」

棗は、翼の胸ぐらにある拳の力を、さらに
強める。


すると、そこに予想外の人物が口をはさんだ。

「やめろ。二人とも。」


カヲルだった。