Devils angelS

裏口から出ると、ファンのコ達が待って
いてくれた。
いわゆる“出待ち”というヤツだろう。

「NATSUME~!!こっち向いて!!」

黙ってそちらを向く棗。
その娘(コ)は顔を真っ赤にして叫んだ。

「KANAMEく~ん!ぬいぐるみとお菓子だ
 よ!!」

「わぁい!!おねーさんありがとう!!」
要はそのお姉さんに向かって笑う。

「KAWORU君・・・これ・・・お花です
 ・・・いらなかったら・・・捨てても
 らって結構です・・・。」

「君、この世に必要じゃないものなんて
 ないんだよ。
 これ・・・すっごく嬉しい。
 いつも応援ありがとうね。」

カヲルのその優しい微笑みで、
その娘(コ)は失神しかけた。

アタシにも、ファンのコが来てくれた。

「AILA!!いつもウチらにかっこいい歌
 をありがとう!!
 マジ感謝してるっ!いつも元気もらって
 る!!」

あるコがそう言うと、周りのコも、口々に
そうだよ!・大好きだよ!などと言ってく
れた。

――――アタシはうっかり泣きそうになった。

でも、涙をこらえて

「アタシこそみんなに元気もらってるよ!
 感謝感謝!!」

ニッと不敵な笑みで答える。

アタシらは、バイバイとファンのコ達に手
を振り、夜のネオン街を歩いて行った。